EOS Kiss X7で撮った写真のコピー失敗に気づかずSDカードを初期化!復旧ソフト「EaseUS Data Recovery Wizard for Mac」が超活躍してくれました。
2016年01月25日
写真データ、どうやって管理してますか?
ここではスマホではなくデジカメで撮っている人が対象です。
- SDカードに保存している。
- カメラをPCにつないで「写真管理ソフト」で読み込んでいる。読み込み先は知らない。
- 自分で決めたフォルダにコピーしている。
- 外付けハードディスクに手動でコピーしている。
1は論外です。SDカードは「保存用メディア」ではありません。早晩消えてしまいます。
2では、初期設定のままの保存先はシステムディスクのアプリケーションフォルダまたはドキュメントフォルダ内のアプリケーションが作ったフォルダです。「PCに取り込んであるけどどこにあるか知らない!」というパターンです。
3は、フォルダの命名規則で使い勝手が大きく変わってきます。しかし壊れやすいシステムディスクに保存すること自体、危険です。
4も3と同様ですが、システムディスクよりも少し安心です。仮にPCが壊れても、急ぎの場合は他のPCにつなげば写真を見ることができます。
バックアップしてますか?
それでもPC、特にHDDは壊れます。必ず壊れます!
私の周りでも「子供の写真を入れているPCが壊れたの〜ポチ、助けて!〜」というこうを何度も聞いています。そんなときに説教しても始まらないので、なんとか復旧。その後に「デジタルデータとは云々」という話を延々としたりしなかったり(^_^;
バックアップ方法はいくつかありますが、ハードディスク2台(以上)が現在のスタンダードです。CD-RやDVD-Rの寿命が短いことは、今ではよく知られています。子供が生まれた、大きくなった、結婚式だ、小さな頃の写真は全部消えていた・・・なんて、笑い話ではありません。
- RAIDといって、複数のハードディスクに同時書き込みや分散書き込みをして、そのうちの1台が壊れても交換すれば何事もなかったように大丈夫という方法。
- CRONといって、定期的に自動でコピー(同期)する方法。
- 手動で2台目のハードディスクに全部や差分をコピーする方法。
- インターネット上のクラウドにコピーする方法。
どれでもかまいませんが、私の場合、JPEGではなくRAWで撮影しているためデータ量が膨大です(現在5TB程度)。そんな大きなクラウドを借りるのはコスト的に大変なので、ローカル接続のハードディスクを同期させる2の方法でバックアップをとっています。RAIDを使わないのにはコスト以外の理由があるのですが、それはまた。
それでも痛恨の失敗!
そんな「バックアップ万全だぜ!」の私がやらかした失敗は以下の流れです。
- EOS Kiss X7で撮影。撮ったのは近所の子と、久しぶりに会った犬。料理等、まあ、スナップです。
- SDカードをカメラから取り出し、カードリーダーに挿して「スナップ用フォルダ」にコピー。
- コピーダイアログが消えたのを見てSDカードを取り出し。
- カメラにSDカードを挿してフォーマット。
「データをコピーし終わったら即フォーマット」は、自分ルールです。急ぎの撮影の時にメディアがいっぱいでチャンスを逃すことがないように、と。
失敗は3でした。
ブラウザ(Safari)、radiko、カレンダー、メール、フォルダウィンドウその他、いっぱいに開いた窓にコピーダイアログが隠れていたようなのです。SDカードを右クリックして「メディアの取り出し」をした時も、ちゃんと排出されから抜いたか・・、自信がありません。
さらには即フォーマット!
Lightroomを立ち上げて「読み込み」をやると3枚だけ読み込んで、「サポートされないファイル形式または壊れたファイルがあります」と無情のメッセージ(T_T 慌ててフォルダを見ると、容量0のファイルが20ほども並んでいます。しまった!
これと似たようなこと
間違ってデータをゴミ箱に捨て「ゴミ箱を空にする」してしまったのと同様です。
EaseUS Data Recovery Wizard for Macの使い方
ここで気を落ち着けて。
ちょうど「使い勝手を見てください」といただいた「EaseUS Data Recovery Wizard for Mac」があります。なかなか活躍する場が無かったので放置状態だったのですが、ここで使わずいつ使う?!
「無料体験版」を解凍してシリアルナンバーを入れて起動します。
起動すると背後にホームページが表示されます。
SDカードをカードリーダに挿してマウントします。この時点で中身が空なことを確認します(泣)。
シリアル番号を入れないと、「どんなファイルが復旧できるか?」は分かりますが、復旧はできません。
起動画面では「どんな種類のファイルを復旧対象にするか?」聞いてきます。SDカードのように画像や動画しか入っていないことが分かっている場合には、全選択でかまいません。ハードディスクから復旧するような場合、種類を限定することで処理時間が短くなる場合があります。
なんにせよ、押せるボタンは「続ける」だけと、実にシンプルです。
次に復旧したいディスクの「パーティション」を選択します。
「スキャン」を押すと復旧できるファイルの検索が始まります。
おおおっ。
ちゃんとファイル種別ごとにフォルダ分けしてリカバリーしやすいように表示されています。
えーい、全部チェックして復旧してしまえ!
ちょっと混乱しやすいですが、画面中央上の「リカバリー」ボタンを押します。
「エクスポート」は「復旧の設定」を出力します。これ、わかりにくいですね。
リカバリー先(復旧したファイルを保存する場所)を選びます。ここ重要!必ず、復旧元とシステムディスク以外の場所を選びます。
リカバリー時間は意外なほど早いです!
見て分かるように、オリジナルのファイル名は消えています。これはSDカードをフォーマットした時点で名前が消されているからです。
ところがEaseUS Data Recovery Wizard for Macはカメラ名+番号のファイル名を勝手につけてくれています。私は復旧ソフトをいくつか使ってきましたが、この機能は初めてです。こりゃあ便利!詳しくは後述します。
終了すると「通知センター」かせ案内が。
さらにFB・Twitter・g+でお知らせしてね、と。いやいや、「データ壊しちゃったけど復旧したぜ!」って宣伝しないでしょ(^_^;
復旧先のフォルダを開くと、EOS 8000DとKiss X7で撮った写真がきれいに名前分けされています。今回はKiss X7で撮ったものと分かっているので、それだけを選択して次の処理に進みます。
Lightroomでデータを読み込みます。
殻付きの生牡蠣とでかい牡蠣フライがみごとに復活(^_^ / これでインスタグラムできるぞー。
その後の松本先生は、もっと昔の写真なので削除w今回は不要です。
うまくスキャンできない場合は「ディープスキャン」というボタンでより時間をかけて検索することもできます。私の経験では、この手の機能で見つけたファイルは、壊れていることが多いんだよなあ。今回はお世話になる必要がありませんでした。
リカバリー/サルベージで大切な二つのこと
データが壊れたメディア(SDカードやハードディスク)を操作しない。
とにかく触らない!復旧準備ができるまでの間、物理的に切断しておくのが最善です。
リカバリー先は他のハードディスク。
SDカードのように外部メディアなら、最悪システムディスクのホームフォルダ等にリカバリーするという方法もありますが、システムディスク内でデータが紛失・壊れた場合には外部ディスクが必須です。必要の無いSDカード等を復旧先に指定して、復旧後にシステムディスクに書き戻すという方法もありますが、復旧ファイルの容量が大きい場合は困ります。また、書き戻しをしてしまうと、復旧し忘れたファイルがあった場合、完全にアウトになります。
読めないメディア
今回の成功に気を良くして、数年前に読めなくなったCFカードの復旧を試みました。撮影中に書き込みができなくなり、それまでに撮った写真も再生できなくなるという、最悪のメディアです。
当然、マックでマウントしてくれません。カードリーダーにCDカードを挿したままEaseUS Data Recovery Wizard for Macを起動。
「ドライブ選択画面」にCDカードは出てきませんでした。
物理的に故障したメディアに対しては、EaseUS Data Recovery Wizard for Macは無力かもしれません。壊れ方にもよるのでしょうけどねえ。残念!
その他の方法
Linuxでは大定番のPhotorecというソフトがあります。Linuxの強力なメディアマウント・読み込み機能と合わせて、他で駄目な場合もかなりの確率で復旧してくれます。
しかし英語。用語もたいへん分かりにくいです。英語が読めれば分かるといったレベルではなく、PCに詳しくないと使えません。復旧ファイルは単なる連番になります。拡張子も消えている場合がしばしばあり、ファイルサイズから見当をつけるといった技も必要になります。できれば世話になりたくないソフトです。
転ばぬ先の杖
- SDカードのデータはその日の内に、なるべく早くハードディスクに移す。
- ハードディスクのデータを確認してから、SDカードをフォーマットする。
- 万が一に備えてデータ復旧ソフトを一本はインストールしておく。特に、システムディスクにデータを保存している人は注意!データが壊れてからデータ復旧ソフトをインストールすると、データにトドメををさすようなものです。絶対に「後からインストール」はしてはいけません。
- EaseUS Data Recovery Wizard for Macの使いやすいさは圧倒的でした。
- ウィンドウズ版もあるそうです。EaseUS Data Recovery Wizard。
- 困ったときに相談できる相手を見つけておく。
ワードの書類なら書き直せば(大変だけど)なんとかなりますが、写真は撮り直すことができない場合がほとんどです。注意しましょうね。
この記事は2016/01/25に公開され、52 views読まれました。