EOS R100よごめん、舐めてた。初心者にもサブ機にもおススメ。
2024年02月23日
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どうせなら徹底的な小型軽量モデルを
CP+ 2024も開幕しましたね。キヤノンは「うぉっ」というほど話題になりそうな機種のお披露目はないようです。EOS R1(EOS -1R?)もEOS R5 Mark IIの発表もなく、もちろんコンデジは無し。レンズはコシナが積極的に出していますが、シグマもタムロンもRFマウント対応は表明しませんでした。
…嵐の前の静けさかしら?
ということで散財の心配も無くなり、懸案であったサブ機の導入に踏み切りました。
EOS R10も良かったのですが、本格的に小さいやつということで候補はEOS R50とEOS R100です。「今時、こんなスペックか?!」と思っていたのですが、マニュアルフォーカス前提+いつも持ち歩きとなると十分な性能です。スペックはこちら。
https://personal.canon.jp/product/camera/eos/r100/spec
動画を撮りたいとかタイムラプスしたいとか、そういう「スチル以外の希望」は全くないので、固定液晶で十分です。自撮りしないし。余計な可動部分が無いって、快適!
ということでEOS R100に決定です。
EOS R100の弱点
- ボディ内手振れ補正がありません。
これはEOS R7以上でないと付いていないので、もはや無い物ねだり。潔くあきらめます。 - USB充電できません。
これは…イタい(T_T この程度は付けて欲しかったなあ。 - M-Fnボタンが無い。
操作性の面で、ちょっとツラい。あれば拡大表示割り振るのですが。R50にも無いので仕方なし。 - EVFの倍率が低い。とーっても小さいファインダーです。
逆に画面全体を楽々見渡せます。
マニュアルフォーカスにはつらいけれど、そこは拡大表示で乗り切ります。EVFが大きくなるのはEOS R7以上なので、我慢です。ペンタプリズム機とペンタダハミラー機みたいな差をつけなくても良さそうなものなのにねえ?プリズムほど価格に直結する部分でもないと思うのですが、上位機との差別化かしら? - 同世代機がDIGIC Xの中、これだけDIGIC 8です。
RAWでしか撮らないので、あまり気にしません。 - 最高感度が12800まで。
手振れ補正が無くてISO感度が低くてキツかな?と思われるかもしれませんが、EOS 5D Mark IIはISO3200程度までしか実用にならなくても十分使えてましたし。上を見ればキリが無いということで。 - 露出調整が2アクションです。背面ダイヤルの上向きを押してからメインダイヤルで操作します。
絞り環付きのレンズを使う場合はメインダイヤルを使わなくなるので、常時露出補正として使うこともできますが…ちょっと気持ち悪いですね。 - 瞳AFはありますが、上位機(R50以上)にある動物AFがありません。ペット撮影が主の人には厳しいですね。
- AFポイントの移動が2アクションです。AFレンズを使う場合、顔追尾全面AFにするか、手間をかけてAFポイント移動をするか…。タッチパネルではないので代替手段がありません。AFポイント移動を重要視している方は避けましょう。
EOS R50で解決するのはUSB充電・DIGICの世代・ISO感度ですね。しかしEOS R50はホットシューが「マルチアクセサリーシュー専用」という謎仕様で、古いストロボやサードパーティ製が使えません。R100の方がいいじゃん!安いし!!
レンズも小さくないと
「もう少し考えて撮ろうかな?」と、マニュアルフォーカスレンズを前提にしました。明るめでなるべく前後がボカせるやつ。コンパクトで標準レンズ域…と探していたら、またまた銘匠光学のTTArtisan 25mm F2.0 APS-C RFを見つけてしまいました。
実焦点距離が25mm(≒24mm)なので、開放F2.0で「まあまあボケるかな」程度ですね。画角は40mm相当となります。使いやすい!
ピンとリングの動作はスムーズです。Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalと比べると粘っこい感じがします。
被写界深度目盛りもついていますが、試してみるとあまりアテにはならない感じ。F8で無限遠〜1mのパンフォーカスにしても、被写界深度は深くありません。フイルム時代のままなのかな?解像度が全く違って、デジタルの方が高解像度ですからね。
ちなみにこのレンズをフルサイズEOS R6 Mark IIで使うとこうなります。イメージサークルが足りませんね。
毎日持ち歩き用に
毎日持ち歩くのは街角スナップにテーブルフォト、友人や犬を撮るのです。犬以外は静物だったり言うことを聞いてくれたり。マニュアルフォースでも余裕です。
犬は…頑張ってMFに慣れるしかないなあ。昔(フイルム時代)はどうということはなかったのですが、当時はマイクロプリズムやスプリットイメージが使えて、そもそもファインダーのマット面もピントの山がつかみやすいものでした。
今は代わりにEVFの拡大表示が使えますね。
日常の風景をわざわざ写真にするのは
- 記録として
- 目で見た物を「思い出補正」して他人に伝える
の2つの意味があると思います。特に2は
- 主題を引き立たせるためのボケの良さ(量・質とも)
- 記憶色に近い色表現
- なんでも撮れる最短撮影距離
が必要ですね。
TTArtisan 25mm F2.0 APS-C RFは40mm相当画角で最短撮影距離25cmなので、近距離撮影は合格です。
ボケは「トロけるような」ではなく、少々潰れ気味です。
カメラ・写真の勉強をしたい人にもオススメ
最新機種と比べると色々とできないことの多いEOS R100+マニュアルフォーカスレンズですが、カメラ操作の基本を知るには最適かも。
- ピントを合わせる課程で「どこに合焦させるか?」を知ることができます。ピント位置の変化をじっくりと観察できます。
- 機械式の絞りなので、被写界深度の変化が一目で分かります。
- 余計な機能が無いので、カメラ操作に集中できます。いや、集中せざるを得ません。
- ボディ内もレンズも手振れ補正が無いので、正しいホールディングを習得できます。
- 総合すると「なぜこう写ったのか?」が理解できます。
まあ、どれも「不便だから自動化しちゃおう」と進化してきた中で解決された問題ばかりなのですが、あらためて操作すると「写真撮るってこれでいいんだよな」と思わさせられます。
ソニーα9 III+ライカ アポ・ズミクロンM f2/50mm+マウントアダプターでも同じ勉強はできますが、そちらは200万円オーバー。こちらは10万円前後。美味しいです。
閑話:「写真・カメラの基礎を知るならニコンFM2で」という話もよくありますが、あちらはフイルム。現代でフイルム使うのはコスト的にも現実面で色々と問題が多すぎて。写真がフイルムやプリント(印画紙)でなければならない必然はないので。やはりメディアはデジタルの方が良いですよね。
サブ機として
サブ機が必要なのは、ライブ撮影だったりの仕事です。便利ズーム(18-150とか)か超広角ズーム(10-18とか)を付けておきます。
とりあえず、本体を使い込んでから考えます。
オススメは
RF28mm F2.8 STMはパンケーキタイプで薄く、撮影倍率も高く、使いやすい45mm相当画角です。EOS R6 Mark IIでも使いやすいし、頃合いを見て導入予定。
お勧め設定
ポイントは「拡大表示をスムーズにできること」だけです。
背面ダイヤルの「ストロボ」に拡大表示を割り当てました。
M-Fnがあればそこ一択なのですが無いし、「*」には何故か割り当てできない制限があるし、録画ボタンは押しにくいので「ストロボ」です。ストロボは常時発光で、使う時だけ内蔵ストロボを手動で持ち上げれば良いだけです。このボタン、そもそも存在意義が分からないです。
AWB(オートホワストバランス)はAWB[w]にします。標準のままだと、白熱灯の赤味がちょっときついです。
画質はRAW。これはぽちろぐの好みの問題です。
モードダイヤルにはパーマセルテープを貼って、Avモードに固定しました。けっこう動きやすく、よくMになっていて焦りました。
慣れてきた!
数日持ち歩いていたら、マニュアルフォーカスにも慣れてきました。
椅子の下から覗くミミは、拡大表示無しでバッチリ合焦できました。秒間6.5コマの連射は程好い感じです。
この記事は2024/02/23に公開され2024/03/07に更新、180 views読まれました。