α7IIIレビュー。AF設定はコレがお勧め。動物瞳AFも最高です!
2019年12月01日
目次
今さらながらのSONY α7IIIです。α7RIIIの暗所AFに絶望して、EOS R発売と同時に手放して以来のαです。
なぜ今さらα7IIIか?
- 女の子のポートレイトを撮る機会が以前より増した。ライブ撮影と違ってポートレイトは撮影条件が良いので、αの絶望要素(暗所AFに弱い)をあまり気にしなくて済む。
- 動物瞳AFが魅力。
- Zeiss Batis 2/40 CFが気になっている。
- シグマ45mm F2.8 DG DNが気になる。
- テックアートLM-EA7(オールドレンズをAF化)が気になる。
- キヤノンRFマウントの面白いレンズが出そろうにはまだ大分時間がかかりそうなので、他で遊びたい。RF85mm F1.2L USM DSは絶対欲しいが、40万円近くておいそれとは手が出せない。
- 以前に増して「ボケ味」が気になりだして、色々なレンズが使いたくなった。
- 身近な女の子が買ったので、うらやましいw
溜めまくったポイントを使いたかったのよ(^_^;
α7IIIのバランスが良いことはこの一年で十二分に分かっているので、「使いたいレンズがα7III用だった」というのが大きな理由です。
とりあえずの一本。
シグマ45mm F2.8 DG DNにしました。理由は以下の通り。
- 軽い・小さい。大切です、コレ。
- α7IIIに付けた時のバランスが良い。
- 大好きな45mm。
- F2.8と、単焦点としては暗くてボケ量は大きくないけれど、巷の評判ではボケ味が良いらしい。
- 寄れる。最短撮影距離24cm。
- 今時のレンズとしてはそこそこ安い。5万円超のF2.8単焦点を「安い」と思う感覚はイケナイと思いますw
解像度バリバリ!明るくてサイコー!だけど超重量級!のシグマがあえて出した45mm F2.8単焦点ですから、悪いはずは無いでしょう。強気の価格設定も自信の現れと思い購入に至りました。いや、本当は最後までZeiss Batis 2/40 CFと迷ったのですが、Zeissは10万超えですからねえ。
結果、正解です。α7IIIはあくまで趣味のカメラだからあまりお金かけられないし(T_T。けれどコレ一本あればなんでもできます!キットレンズにしたら良いのに〜。
基本的な設定。
- 記録形式はRAW。私はコレ一本です。
- AFエリアはワイドを基本に、瞳AFオン。デフォルトでオンになっていました。
- ポートレイトも「動きもの」なので、最低シャッタースピードを「オート」から「1/125秒」に変更。
- ISOはオート。
- AEモードはA(絞り優先)。
- オートホワイトバランス。
カスタムキーの設定。
カスタムキーで設定したいことは、AF周りだけです。
ホワイトバランスはいじらない、記録形式を変更することはありえない、露出補正は専用ダイヤル、その他はメニューやFnボタンからじっくり設定しても余裕があります。
基本設定は、ワイドAFエリア・人物瞳AF・AF-C(コンティニュアス)で、やりたいことは重要度が高い順に以下の通り。
- ワイドエリアAFと一点AFをボタン一発で切り替えたい。
- ボタン一発でAFポイントを中央に戻したい。
- 押しやすい位置に拡大表示ボタンを設定したい。
- 人物瞳AFと動物瞳AFをかんたんに切り替えたい。
1.ワイドエリアAFと一点AFをボタン一発で切り替えたい。
「ボタンを押すごとに設定を切り替える」これを「トグル動作」と言います。
あまりに選択肢が多い場合は不便ですが、2つか3つの選択肢しか無い場合はこれが一番!なによりファインダーから目を離さずに手探りで設定を切り替えられます。
いつも使うAFエリアを2つか3つに絞って適時切り替えるなら、ボタン操作によるトグル切換が一番!
ところがこれが一番悩みました。悩んだと言うより、手こずった。
EOS Rの場合、使用するAFエリアを決めて、AFエリア一発切換ボタンをキーカスタマイズできます。私はAF ONボタンにしています。代わりに「いつもは使わないけれどたまに使いたいAFエリアに設定したい」場合、メニューから選び直さなければならなくなります。まあ、今までその必要は無かったんですけどね。
α7IIIの場合、AFエリアを限定する設定がありません。ではどうするか?
- メニューの「AF3」に「フォーカスエリア登録機能」があるので、これを「入」にします。
- 好みのフォーカスエリアを選びます。
- 背面の「Fn」ボタンを長押しすると、そのフォーカスエリアが登録されます。登録できるフォーカスエリアは1つだけです。
- メニューの「カスタムキー」で適当なボタンに「再押し登録フォーカスエリア(例:C2)」を設定します。
- 別のフォーカスエリアを選びます。
- C2ボタンを押すと、登録したフォーカスエリアに切り替わります。
- 再度C2を押すと元のフォーカスエリアに戻ります。
とても分かりにくいので、具体例を。
- メニューの「AF3」に「フォーカスエリア登録機能」があるので、これを「入」にします。
- フォーカスエリア「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」を選びます。
- 背面の「Fn」ボタンを長押しすると「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」フォーカスエリアが登録フォーカスエリアとして記憶されます。
- メニューの「カスタムキー」でC2ボタンに「再押し登録フォーカスエリア」を設定します。
- フォーカスエリア「ワイド」を選びます。
- C2ボタンを押すと「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」に切り替わります。
- 再度C2を押すと「ワイド」に戻ります。
普段は「ワイド」を使うので、遠近競合の時など一時的に使う「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」を登録しました。しかしここで問題発生です。
各種「フレキシブルスポット」を登録フォーカスエリアにしてマルチセレクターで位置を移動すると、元のフォーカスエリアに戻れません!
「ワイド」と「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」をいったり来たりするだけなら良いのですが、「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」の時にマルチセレクターでAFポイントを移動してしまうと「ワイド」に戻れず、登録した時の位置(通常は中央)に戻るだけになってしまうのです。なんだこの仕様!???
よって、最終的な設定は
- メニューの「AF3」に「フォーカスエリア登録機能」があるので、これを「入」にします。
- フォーカスエリア「ワイド」を選びます。
- 背面の「Fn」ボタンを長押しすると「ワイド」フォーカスエリアが登録フォーカスエリアとして記憶されます。
- メニューの「カスタムキー」でC2ボタンに「再押し登録フォーカスエリア」を設定します。
- フォーカスエリア「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」を選びます。
- C2ボタンを押すと「ワイド」に切り替わります。
- 再度C2を押すと「ロックオンAF・フレキシブルスポットS」に戻ります。
「ワイド」を主に使う場合、立ち上げ後にいちいちC2キーを押す必要がありますが、今のところこれが最適解と思われます。
2.ボタン一発でAFポイントを中央に戻したい。
やはり「マルチセレクター」は便利ですね。位置も良いし。
一点AFでAFポイントを移動するマルチセレクター中央を押すと、AFポイントが「フォーカススタンダード」に戻ります。一般的には中央ですね。
これはデフォルトから変更せずにすみました。
3.押しやすい位置に拡大表示ボタンを設定したい。
私は「C1」ボタンを選びました。
4.人物瞳AFと動物瞳AFをかんたんに切り替えたい。
1.で説明した「トグル切換」が理想なのですが・・。動物と人物しかないのですから「どちらにしようかな?」と見て決めることもなく、パッパと切り替えたいですよねえ。特に犬や猫と子どもを撮っている時など。
しかしこれは設定できませんでした。
仕方ないので、C3に設定を割り当て、目視確認して切り替えることにしました。
このように「見て選ぶ」設定は、Fnボタンによるクイックメニューでも大差ないですね。ISO感度・ドライブ設定等々と同様です。ボタンに割り当てないことで移動時等の誤操作を防げます。
動物瞳AFを試してみた。
目の周りが黒いブラックタンのチワックス、はな。こんなに真っ黒でも瞳AFは効くのかしら?と不安でした。
動物瞳AF。
人物瞳AF。
非常に明確に区別されています。
ちなみに人物瞳AFで犬を追いかけると、瞳を認識してくれませんでした。犬種・状況によっては違うかもしれません。
シグマ45mm F2.8 DG DN。
たなびく髪の毛がキラキラします。
ボケ量は大きくありませんが、たいへん穏やかで綺麗なボケです。
F2.8開放。アヤの瞳にピントを合わせると、はなの目はボケています。45mm F2.8は、それなりに被写界深度が浅いですね。
カリカリとした解像感は感じませんが、必要十分な解像度とコントラストは確保しているようです。鐘撞き堂を見るに、立体感(浮かび上がり)はありますね。
詳しいレンズレビューはあらためて別記事を書きますが「これが欲しかったレンズだなあ」という感想です。良かった。
お散歩カメラとしては楽しい!
動物瞳AF、使ってみると衝撃的でした。人間と違って顔も真っ黒なはな(チワックス)の瞳を捕まえてくれるなんて!
メカメカしいところも「カメラ遊び」には最適ですね。
シグマ45mm F2.8 DG DNとのバランスも最高。コンパクトなボディと軽く小さいレンズ、解像度はそこそこ高く素直な色できれいなボケ味。至極ふつうです。
いや、その「普通」が良いのです。
バッグの中のEOS RP+EF50mm F1.8 STMと入れ替え必至です。
今のところの感触では、α7IIIはライブ撮影ではあまり活躍しそうにありません。その詳細は後日別記事で。
かわりに普段持ち歩き用のシステムが組めると良いなあと思います。ライカMマウントレンズをAFで使えるLM-EA7とか、タムロンが発売するコンパクトな単焦点とか。
以前書いたこちらの記事も参考になると思います。読んでみてね。
α7RIII/α7IIIのカスタムキーはすべて「未設定」がおススメ。
この記事は2019/12/01に公開され2024/01/22に更新、626 views読まれました。