バックアップしてますか?
2015年08月02日
消えたら二度と戻らない
自分で作った物は「もう一度作る」という選択肢がありますが、写真はそうはいきません。一期一会のような出会いや、子どもの写真。
スマホの画質が上がり、スマホだけでデータのやりとりも自由にできるようになり、どんどんスマホに依存し、「写真はみんなスマホに入っているんだ!」とニコニコしていたのが、ある日全部パー。
androidならGoogleドライブに、iPhoneならiCloudに自動バックアップも可能ですが、常に流出の可能性がつきまといます(私は絶対に使いません)。
ワープロの想い出
初めて使った(使わせてもらった)ワープロは、OASYSでした。たぶん初代機。机一つがワープロでした。「日本語が打てる!」と大興奮したものです。プリンタはラインプリンタではなかったような?インクジェットはまだ存在しないし、ページプリンタは目玉が飛び出るほど高かった(ワープロも数百万で、その上)はずなので、いったい何だったのでしょう?
こんなのでした。いや、これより大きかったなあ。机に半分、モニタが埋め込んであったように思います。もしかすると記憶がゴチャゴチャに混ざっているかも?
次はリコーでした。会社に設計用のIBMマルチステーション5550が入っていました。5インチフロッピー3台でPC-DOS1.0が動いていたように思います。
「これよりワープロの方が活躍します!」と、無理を言って当時つきあいのあったリコーを入れてもらった気がします。
こんなの・・・本体は別筐体だった気がするなあ?今思えばここでワープロを実用にするより、PCを面白がって使っていれば、違う今があったと思います(^_^;
このリコーワープロ。社長に言われて建築設計のための会議録を一晩で打ってまとめて、夜明けに「さあ終わった!保存して終了しない!」と「保存しないで終了」を選択・・・あれ?あれれ??一晩の仕事がパーです。
当時は「保存して終了」「保存しないで終了」「保存して終了しない」などをメニューから選ぶようになっていました。ワープロですから、Windowsのように作法が決まっていません。新しく入ったワープロを喜んで一晩使い、ボケて寝不足でハイな頭で上記の行動を選択。一晩の仕事を、昼までに再度やり直すハメになりました。
以来、文書入力や制作は「一行打ったら、まずは名前をつけて保存する」が習慣になっています。このように「自分で作った物はやり直せる」から良いのですが。
従姉妹からの緊急連絡
もう10数年も前ですが、「お兄ちゃん!PC壊れた!娘の子どもの時の写真が全部入っとる!」と。
だましだまし使っているようなボロいノートPC(確かWindows XP)の内蔵ハードディスクに、デジカメで撮った写真を全部保存しておいたそうです。そのPCが起動しなくなった、と。
「まず、何もするな。電源だけはなんとか切れ」と指示を出し、ノートPC本体を送るように言いました。これをバラして2.5インチハードディ取り出し、別のPCにつないでサルベージです。最終的にはLinuxマシンの内蔵IDEコードに直結し、Photorecで解決しました。ファイル名はほとんど失われましたが、データは復旧。
USB接続だと変換器を経由するため、データ復旧時はIDEやSATA直結に比べて認識率が下がるようです。
この従姉妹も、その後外付けRAIDタイプのハードディスクを購入しました。
スマホのバックアップ
androidとiPhoneは、そのシステム思想に大きな違いがあります。
- androidは、基本的にスタンドアローン。それだけで全て済むように、というスタンスです。だからマックとつないでもWindowsと繋いでも、バックアップのしづらいこと・・(T_T バックアップはGoogleドライブで。Googleドライブに対応していないAppのデータは、誰かが対応ソフトを作ってくれるのを待つか、あきらめるしかありません。
- 対してiPhoneはあくまでマックの周辺機器。もちろん今はWindowsにも完全対応しています。スタンドアロンでも使えなくはないですが、母艦があった方が圧倒的に便利です。バックアップはiTunesにほぼ集約されています。一部、写真のバックアップは「イメージキャプチャ」、メモ・ブックマーク・連絡先・カレンダーの同期は「OTA」に限定されています。iCloudに全部バックアップすることも可能ですが、無料の5GBでできることはたかが知れています。
どちらが良いとは言えないし、そもそも母艦となるPCを持っていない人も増えているようなので、クラウド対応は必要なのでしょうね。
ここで問題なのは「クラウドには一切の保証は無い」ということです。Googleやアップルが「クラウドサーバ飛んじゃいましたー」と言っても、保証を求めることは一切できません。利便性を無料で提供するけど保証しないよ、と。さらにWifiの無い状態(LTE環境)でバカバカとバックアップしていると、通信量がとてつもなく増大します。私の月間通信量は、だいたい1GBです。使えるところではWifi、外でyoutubeは見れないように自分で制限をかけています。
たとえ遊びのデータしか入れていなくても、こんな怖い物に頼るのはイヤです。
スマホも、ぜひローカルPCへのバックアップ方法を確認しておきましょう。
iPhoneならすぐにまとめられます。言いたい文句もいっぱい書けます。
androidは仕様もコロコロ変わるし、キャリアメールに至っては謎だらけです。先日はauの提供するメールバックアップソフトがまともに動かず、えらい苦労をしました。
デジカメのバックアップ
デジカメのバックアップは大きく2つに別れます。
- 加工済みデータが残れば良い。
- オリジナルデータが絶対に必要。
オリジナルとは、撮ったままのサイズ・画質のことです。JPEG最大サイズ最高品質なら、一枚5〜10MBぐらいでしょう。5000万画素のEOS 5Dsとかは別にして(^_^;
加工済みデータが残れば良い場合、1円もかかりません!Googleフォトを使いましょう。私のように年間数万枚撮ってもOKのようです。
- Gmail等でGoogleアカウントを作ります。
- https://photos.google.comにアクセスして、必要ならマック・PC・android・iPhone等にアプリをダウンロードします。
- 設定画面で「高画質」を選ぶと多少の画質調整が入り、画像サイズが制限されますが、無制限に写真をアップロードできます。
- そのまま公開することも可能です。
気前良すぎです!もう他の選択肢は考えられません。例によってクラウドなので、データの流出・保全についてはまったく保証がありませんが、現実問題としてGoogleがクラウドサーバをクラッシュさせるとは考えにくいし。
これがイヤなら、RAID1または5の外付けHDDを購入しましょう。撮影したらすぐにバックアップ!定期的に新しいHDDに取り替えることも大切です。今なら3GBモデルがお買い得です。JPEGで撮影している限り、一生分の写真が入ることと思います。
元画像を残したい場合は、話が面倒・・というか、コスト面から外付けHDD一択になります。特にRAWデータの場合、一枚20〜70MB程度あります。Googleフォトに「元のサイズ」で保存してもらうには、追加容量の購入が欠かせません。数ギガバイト単位で購入するのはたいへんな負担です。この場合、データの保全はしてくれるようですが・・。
一番怖い「写真は全部SDカードに入ってるんだ!」
SDカード、かんたんに壊れます。先日も友人がライブ撮影のデータを全部失いました。たいへん作業に慣れているにもかかわらずです。
SDカードは適度なサイズ(だいたい4〜16GB)のものを数枚買っておきましょう。多少なりとも不具合を感じたら即廃棄です。書込速度を求めなければ、適度に安い物を数枚持っておくのが得策です。
くれぐれも、不具合を感じたSDカードを無理して使い続けることは止めましょう。これを呼んでいる方で「もう3年も入れ替えたことないな」という人は、即交換です。まだ512MBを使っている人、4GBに交換しましょう。1000円以下です。64MBまでしか対応してないよ!という人は、カメラを交換ですね(^_^;
終わりに
「外付けハードディスクに保存したって火事や地震で壊れたらどうするんだ?!」という話も時々出ます。そんな時は生き残ることの方が大事なので、しかたないと考えています。
でも、過電流対策だけはしておきましょうね。最近の雷は怖すぎます。がんばってバックアップ・保管したデータが雷一発でパー。考えるだに恐ろしいです。
この記事は2015/08/02に公開され、154 views読まれました。