【追記あり】最速、RF24-105mm F4-7.1 IS STMレビュー。
2020年04月09日
「4月中旬発売」と発表されながらもこのような状況下で大幅に発売が遅れるのでは?と心配されていたRF24-105mm F4-7.1 IS STMですが、無事に予定日の2020年4月9日に発売されました。待望の、軽量コンパクト標準ズームです。
ひとこと。
「これがRPと一緒に出ていれば、いきなりトップが取れただろ?!」(ちょっと大袈裟)
キヤノン初の超軽量標準ズーム。
フルサイズ用でここまで軽量コンパクトな標準ズーム、しかも望遠端が70mmではなく105mmというのは、他社を含めても聞いたことがありません。
参考までにカタログスペックはフィルター径67mm、最大径約φ76.6×長さ88.8 mm、質量約395gです。上の写真で見るよりも、持つと「軽っ!!」となります。これならば軽量コンパクトを重視してAPS-Cモデルを選んだり、暗めの標準系単焦点を付ける必要もありません。
「持ち出す」ということを考えると、ライバルはRF24-105mm F4L IS USMよりもRF35mm F1.8 IS マクロ STMかもしれません。どちらもEOS RPのキットレンズになっていますしね。
- 単焦点で足りる。撮る物が決まっていて、動いてる撮れる。
- 絶対的な高画質が欲しい。
- 明るいレンズでなきゃダメ。
- ボケ欲しい。
というは場合はRF35mm F1.8 IS マクロ STMを。
- 24mmの広さが欲しい。
- 気になった物をスナップ。
- 気軽にアップで撮りたい。
- ボケは、まあ諦める。
- デジタル補正には目を瞑る!
といった時はRF24-105mm F4-7.1 IS STMを。
こんな特長があります。
コンパクト
まず軽くてコンパクトです。圧倒的です。APS-C用標準ズームと良い勝負の大きさです。長さに至ってはAPS-C用よりも短いかも?撮影メインでは無い時は、軽さは正義です。良い画質には期待したいのでコンデジではイヤ。フルサイズ一眼でも重いのはイヤという欲求に応えてくれます。
ところがAPS-C用標準ズームは、35mm判換算27〜29mm始まり(キヤノンの場合、18mmは28.8mm相当)なのに対して24mm始まりです。望遠端も105mmなので、そこそこの望遠効果が期待できます。
ただし明るさはF4-7.1!リーク時・発表時には話題になり、かなり批判的な意見が多かったものです。AFが進化してF11まで対応したおかげで、このようなレンズが可能になったのですね。まあ、よくあるF6.3と1/3段しか違わないのですが。F6.3は許せてF7.1はダメということはないでしょう。
なお、フードは別売です。定価3000円と安いし、レンズ保護にもなるのでぜひ付けましょう。
EOS RPに取り付けてネックストラップでぶら下げても「おじぎ」しないところも◎。
機能
使い勝手面では、コントロールリングとフォーカスリングが共用となっています。またMFへの切り替えはカメラ側ですることになっています。この仕様はキヤノンフルサイズでは初めてじゃないかなあ?基本的に「オートフォーカス専門の人向けレンズ」ということなのでしょうね。
しかしMFにした時に、Center Focus Macroという機能を使えます。「周辺が流れて特徴的なボケを創り出す」とか書いてありますが、言い換えれば「周辺画質に目を瞑って無理矢理寄れるようにしたマクロ機能」です(^_^; ちょっと笑えるwそれでも寄れるのは良いことです。
マクロ
そうそう、このレンズ「マクロ」を名乗っても良いほど寄れます。AFで最短撮影距離0.2m、105mm時はもう少し離れますが最大撮影倍率0.4倍となります。通常撮影で困ることは想像できません。
画質
24mm時には盛大に周辺光量落ちが見られます。ケラれてるといって良いレベルです。RF24-240mm F4-6.3 IS STMより少しはマシといった程度です。
解像度は高く感じます。実写をご覧ください。
気になるのは色味。RF24-240mm F4-6.3 IS STMと似た傾向で「甘ったるい」感じがします。JPEGで撮って自動補正に任せるとどうなるか、あらためて検証したいと思います。RAWで無補正だと、とにかく甘ったるいです。黒を引き締めたりコントラストを上げたり、色温度を調整したりしましたが、どうにも甘ったるさが抜けません。Adobe Lightroomでレンズプロファイルが公開されれば変わるかも知れません。
実写。
RAWで撮影、Lightroomで現像しているので、広角端では強い周辺減光があります。JPEGであれば自動補正されます。
新宿西口、喫煙所が移動しました。
この中の何軒が生き残るかしら?
人のいないゴジラロードの午後。
望遠端・近接でのボケ量。
解像感高いです。高周波にも強いみたい。
花、得意なようです。
RFレンズなってつくづく良かったなあと思うのは、ボケ味です。
望遠端105mmでもF7.1では、よほど近接しないと大ボケは期待できません。広角端24mmはF4ですから言わずもがな。このレンズでとろけるようなボケ(量)は期待できませんが、RF50mm F1.2L USMのような大口径単焦点もコレも、ボケ味は穏やかで嫌味がありません。一番下のドウダンツツジなんて、キットレンズのボケには見えないですよね?
LightroomとDPP4で現像。
RAWデータをLightroomでレンズプロファイル無しで現像。
DPP4をアップデート、レンズプロファイルを追加して現像。
24mm時の強い周辺減光はLightroomでは補正されません。仕事で使ったら怒られるレベル。DPP4ではキレイになっていますね。
対して歪曲はプロファイル無しでも目立ちません。コレ、すごい!タムロンのα7用20mm F2.8は真ん丸でしたが、歪曲は頑張って光学補正したんだなあ。
DPP4は遅いし、Lightroomの管理方法・操作方法に慣れてしまっているので、早くアドビのプロファイルが提供されることを願います。
JPEG撮って出し。
まとめ。
24mm始まりだし、望遠も105mmあればかなり引き寄せられるし、とっても寄れるし。本当に軽くて小さくて、しかも安い(?)し。
これだけ小さくていつでも持ち出せるレンズなら多少の暗さには目を瞑ります!
遊び用カメラには最適だと思いますよ。
Adobe Lightroomが対応しました。
RAWでレンズプロファイル未適用。
JPEG撮って出し。
RAWにレンズプロファイルを適用して調整。
撮って出しのJPEGは鮮やかすぎて。
明るさもちょっとだけでも調整するには、やはりRAWがありがたいです。
この記事は2020/04/09に公開され、421 views読まれました。