Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical キヤノンRFマウント最速レビュー。
2024年01月20日
Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical キヤノンRFマウント、ついに発売です。
https://www.cosina.co.jp/voigtlander/rf-mount-lenses/nokton-40mm-f1-2-aspherical/
最近流行の焦点距離40mm、開放F1.2の単焦点フルマニュアルレンズです。実に楽しみに待っていました。
50mm単焦点大好きのぽちろぐですが、40mm・45mmという「50mmよりちょっと広い」標準レンズは最高です。
Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 RFマウントの魅力。
- マニュアルフォーカスで、その操作感が快感。実になめらかに操作できます。
- 開放F値1.2の大口径。素晴らしいボケ量です。
- 高画質を追求するコシナ・フォクトレンダーシリーズで、30cmまでの近接が可能。0.204倍の撮影ができます。一般に0.2倍を超える撮影倍率だと使っていてストレスを感じません。
- 電子接点で通信しているので、フォーカスアシスト・手振れ補正が利用可能。
- キヤノンRシリーズに合わせた光学設計。
- キヤノンRシリーズに合わせたデザイン。
- コンパクト。
ちょっとだけ残念なところは以下の通りです。主に操作性の問題だけです。
- 400gと、小ささの割に重量級。
- 絞りの回転方向がFDレンズとは逆。EFレンズ・RFレンズにはそもそも絞り環が無いので気にする人も少ないでしょうが、初代F-1から使用している一人としてはちょっと気になります。
- 絞り環のパターンがピントリングと似ていて、慣れるまで手の感触だけでは分かりにくい。
- 絞りのクリックは1/3刻み。スナップで使うには1/2がうれしいが、物理コントロールなので変更不可。
- 絞りは絞り環操作による実絞りのみ。つまり「絞り込み絞り優先AE」しか使えない。Milvusのように電磁絞りであれば開放測光ができ、EOSシリーズの操作作法が守れて良かったのに。Voigtlanderシリーズなので仕方ないとは言え残念。
仕様
焦点距離 | 40mm |
口径比 | 1:1.2 |
最小絞り | F22 |
レンズ構成 | 6群8枚 |
画角 | 54.9° |
絞り羽根枚数 | 10枚 |
最短撮影距離 | 0.3m |
最大撮影倍率 | 1:4.9 |
最大径×全長 | φ70.8×56.4mm |
フィルターサイズ | φ58mm |
重量 | 400g |
レンズフード | 専用フード付属 |
絞りリング | 装備(マニュアル) |
絞り切替え機構付 | 対応 |
拡大ボタンによるピント合わせ | 対応 |
ピーキング機能によるピント合わせ | 対応 |
フォーカスガイドによるピント合わせ | 対応 |
センサーサイズ | フルサイズ |
電子接点 | 搭載 |
Exif 情報 | 対応 |
手ブレ補正 | 3軸対応 |
操作感
抜群!としか言いようがありません。マニュアルフォーカスレンズを使ったことが無い方はぜひ体験してください。特に開放F1.2で「ぬー」っとピントが動いていく様子は快感です。
絞り環で設定した絞り値は、電子接点によりEVFに表示されます。当然のことではありますが、とても便利です。
フォーカスアシストは拡大表示がお勧めです。
- ピーキングは嫌い。
- EOS Rのフォーカスエイドは良くできていますが、やはり画面内で被写体以外の表示が強く主張されるのには抵抗があります。
- 拡大表示をM-fnボタンに割り当てたところ、操作性抜群です。
絞り環は最先端のリングを手前に引いて180度回転させることで、クリック感を解除できます。
試写。
購入が夕方だったので、まずは夜景を開放F1.2で。
なんというか「粘っこい」画が撮れます。
暗い中にグラデーションがあるというか。湿度感があります。Zeiss Milvusの乾いたカラッと気持ちの良いのとは逆方向。かなりオールドレンズっぽいです。
Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical開放F1.2のピント合わせはシビアです。
開放だとかなり滲みが大きいので、EVFではパッと見た目どこに合焦しているのか分かりにくいです。暗いところではなおさら。手前の目にピントを合わせるつもりが奥の目にいってしまいました。これは拡大表示を使いませんでした。人物撮影はまだるっこしいことやってられないですからね。
セッションの様子。新宿歌舞伎町ゴールデンエッグです。サイトはこちら。
やはり柔らかく写りますね。
キムチ鍋を作ったので、テーブルフォトも試してみました。F2.8です。
雑炊は白子入りにしました!ここまで寄れます。
絞り値によるボケの変化。
F1.2。
F8。
F16。
きれいじゃないけど、とてもよく分かる開放絞り(F1.2)と最小絞り(F22)の写りの違い。
ちょっと絞り込むと周辺減光が大きく改善します・・ってレベルの差じゃないですね。同じところを撮ったとは思えないほど違う世界が写ってます。
ついでに最短撮影距離(30cm)で。
F1.2。
F16。
開放でのボケは滲みが大きく幻想的です。全くボケが暴れることがないですね。
ぽちろぐとしてはF2〜F4ぐらいがスイートスポットです。「ここぞ!」という時にはF1.2で強烈な画が撮れそうです。
F1.2とそれ意外の絞り値で描写傾向(特に高輝度部分の滲み)がまるで違うので、ちょっと絞ったのと両方撮っておくのが吉かも?
Voigtlander NOKTON 50mm F1.0 Aspherical キヤノンRFマウントは20万円超ですが、Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical キヤノンRFマウントは10万円前後です。マニュアルフォーカスレンズ入門&究極のレンズとして超お勧めです。
当分、これしか使わない気がします!
作例追加(日中)
こちらはF1.2。
これはF8だったかな?全然違う印象です。
40mm、実に使いやすいです。50mmよりも目視に近いですね。
AFがとても苦手なシーンですが、MFだと無関係ですね。
露出補正-1です。左側の太陽のフレアが右上に出ていますが、これはどんなレンズでも仕方ないでしょう。
周辺の光量落ちがなめらかで見事です。
この記事は2024/01/20に公開され2024/03/06に更新、258 views読まれました。