1万円前後のTTArtisan 50mm F2と10万円超のVoigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalを無謀にも比較してみます。
2024年01月28日
1万円前後で買えてしまうTTArtisan 50mm F2。価格の割にしっかりとした造りです。
10万円超のVoigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical。さすがの貫禄です。
スペック比較。
マニュアルフォーカス・標準域の焦点距離・ズームレンズと比べて圧倒的に明るい!と似ている天も多くありますが、さすがに比較すると相違点だらけですね。
TTArtisan 50mm F2 | Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical | |
メーカー | 銘匠光学 | コシナ |
焦点距離 | 50mm | 40mm |
明るさ | F2 | F1.2 |
最小絞り | F16 | F22 |
絞り制御 | 機械式/絞りリングによる | 機械式/絞りリングによる |
絞りクリック | 2〜5.6は1/2、以降1段 | 1/3段 |
絞り値通知 | 無し | EVFに表示 |
最短撮影距離 | 50cm | 30cm |
手振れ補正 | カメラに手動設定 | 自動設定 |
フィルター径 | 43mm | 58mm |
フード | 社外品 | 付属 |
重量 | 190g | 400g |
価格 | 1万円前後 | 10万円前後 |
ボケ方。
TTArtisan 50mm F2最短撮影距離50cmでF2開放。
Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalの最短撮影距離30cmでF1.2開放。
ここでは明るさの違い以上に以下の2点が効いているように思います。
- 最短撮影距離付近で撮影機寄りが20cm違うと、ボケ量が極端に変わってくる。
- Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 AsphericalのF1.2開放は、高輝度の滲みが大きいのでボケがさらに大きく見える。Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalの方が絞り値による描写の変化が大きいように思う。
TTArtisan 50mm F2だって、F4以下の暗いズームで撮るよりもはるかにキレイにボケているんですけどね。Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalが強烈過ぎます。
TTArtisan 50mm F2の開放で撮影距離2〜3m。
Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericaで撮影距離2mほど。
TTArtisan 50mm F2の開放で撮影距離0.7mくらい。
Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericaで撮影距離1.2mほど。
さて、どちらで撮ったでしょう?
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
Exif見れば分かるので、答えは掲載しません。
「さすが10万円!」という結論にはならないと思います。
マニュアルフォーカス初体験ならTTArtisan 50mm F2。
TTArtisan 50mm F2は確かに弱点があります。
- 寄れない。今時50mm単焦点で50cmの最短撮影距離は無いよなあ。
- 周辺減光が極端に大きい。
- 特にRFマウント版で顕著らしい(焦点工房のサイトにも「RF版はAPS-Cでの利用がお勧め」と書いてある)色かぶりが、撮影条件によって出る。
- 電子接点が無いので、手振れ補正値はカメラに手動でセットしなくてはならない。
- 絞り値は目視するしかない。
- レンズ名がExifに記録されない。
- オーバーインフ気味(無限遠よりもピントリングが回ってしまう)の個体があるらしい。
しかしメリットも。
- 圧倒的に安い!中古なら1万円を切る。そして玉数も豊富。
- 小さく軽い。同じカメラボディでも楽々バッグに入る。
- フィルター径も小さいのでアクセサリーも安価。
- シルバーモデルも選べるので、カッコつけられる。
- 価格の割に操作感が抜群。AFレンズと比べると雲泥の差。
対してVoigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalは
- TTArtisan 50mm F2を上回る造りの良さ。圧倒的。
- F1.2と最短撮影距離30cmの威力は圧倒的。
- 40mmの画角はぽちろぐ好み。標準域のレンズ大好きだけれど、40mmは格別。
- 開放時の白滲みが幻想的。絞るとグッとシャープ。
- 色のりはVoigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalの方が上。
マニュアルフォーカスが初体験・初心者であれば、TTArtisan 50mm F2を買っておけば絶対に後悔しないと思いますよ。
そもそもF1.2開放のボケの大きさというのは、ピントが薄いと同義なので、いきなり挑戦するとビックリするかもしれません。高いしね。
TTArtisan 50mm F2で慣れて、予算ができたらVoigtlander NOKTON 40mm F1.2 AsphericalでもVoigtlander NOKTON 50mm F1 Aspherical(20万円超!)でも手を出しましょう!
その他の比較対象としてはオールドレンズがたくさんあります。読んでみてね。TTArtisan 50mm F2は、これらのレンズと比べても十分にクセがあり楽しいですよ。
この記事は2024/01/28に公開され、131 views読まれました。