ef-s24mm f2.8 stm フルサイズに装着可能か。
2014年12月04日
「検索キーワード」にこんなものがあったので書いてみます。
結論は「不可」です。
「24mmのパンケーキが出るらしい」という噂が出た時は「EFなら嬉しいなあ」と希望があったものですが、出て見ればSタイプ。一瞬ガッカリしたものの、使ってみると実に良いレンズです。キヤノンは「スペックよりも実用になる物を」というコンセプトを持っているように感じます。無理をしない、けれどもちゃんと使える物を出す。ちょっと物足りない気がするけれども、長く使えるように、ということでしょうね。
同じくフルサイズ(FX)とAPS-C(DX)をラインナップするニコンの場合、DXレンズをフルサイズカメラに取り付けることができます。DXレンズを取り付けるとファインダーはケラレますが、自動的にDXサイズで記録されるそうです。「すべてのニッコールレンズが使えます」は真実なんですね。
ソニーの場合はEVFですからもっと高度な対応です。EマウントのAPS-Cレンズをα7に、AマウントのDTレンズをα99に取り付けると、レンズのイメージサークルに応じた範囲をファインダーいっぱいに表示します。
EF-Sの場合、フルサイズカメラには取り付け自体できません。物理的にひっかかって差し込めないのです。24mmパンケーキ、6Dあたりに付けられたら便利だろうなあと思ってもできない話。ニコン・ソニーとどちらがいいという話ではなく、ポリシーの問題ですね。でも、残念。
ちなみにサードパーティ(シグマ・タムロン・トキナー)製のAPS-C用レンズは、物理的にはフルサイズカメラに取り付けられます。ファインダーを覗くと盛大にケラれていますが。ミラーのアタリ等あり得ますので、推奨はできませんが。
この記事は2014/12/04に公開され、120 views読まれました。
>EF-Sの場合、フルサイズカメラには取り付け自体できません。物理的にひっかかって差し込めないのです。
事実ですけど、違和感が。
ニコンの場合、DX用のレンズは、DX用のイメージサークルに合わせているだけです。
だからFXボディにDXレンズは取り付けできます。
自動的にDXの範囲だけが撮影できるようにクロップされますが、この機能はOffにも出来ます。
周辺が蹴られますが、レンズによってはその度合いは違い、周辺が暗くなる程度の物があります。
キヤノンの場合、EF-SレンズはイメージサークルをAPS-C用にしてあるだけでなく、バックフォーカスも短めにしています。APS-Cボディでもマウント面からセンサーまでの距離は同じですが(だからAPS-Cボディにフルサイズ用のEFレンズが利用できます)、マウント面よりレンズを飛び出す形で実現しています。それだとミラーが当たりそうですが、APS-Cのミラーは小さいのでその分を許可しているのです。
実際にレンズがマウント面より飛び出しているかはレンズの設計によります。EFレンズでも最後端のレンズが引っ込んでいる物があることと同じです。ですから飛び出していない物もありますが、EF-Sレンズはバックフォーカスを短めに設計されています。
バックフォーカスを短くすると、多くののミラーレスがそうであるようにレンズが小さくできます。
キヤノンは、EF-Sレンズを作るときに、既存のレンズとの互換性を保ちつつ、APS-Cにより最適化したわけですが、マウント面よりレンズを飛び出すような形を許可しているので、フルサイズボディに付けるとミラーが干渉します。
だから取り付けられないようにしているのです。
だから、ポリシーや営業面だけの判断ではありません。
最も、それがレンズのラインナップに活かされているかは疑問ですけどね。
もう少しEF-Sレンズに力を入れてほしいです。
バックフォーカスを短めにすると広角レンズは作りやすくなる(=特殊なレンズを使う必要性が低くなり結果安く作れる)ので、10-18mmというレンズはキヤノンだから出来たのかもしれません。
古いところのコメントですみません。
コメントに気がつかなかった(^_^;
おっしゃる通りです。
この記事はそこらへんのことをまったく端折って書いています。詳しい説明ありがとうございます。