スライド(ポジ)のデジタル化・第2弾。
2016年05月20日
EFレンズ用マクロ撮影エクステンションチューブを入手
前回記事で解説した通り、ニコンのSlide Copying Adapter ES-1は50〜55mmマクロレンズの使用を前提に設計されています。
私は他に50mmを2本持っています。
- ヤシコンツァイスPlannar 1.4/50 T*
- EF50mm F1.8 STM
ヤシコン用エクステンションチューブなんて探しても見当たらないだろうし(どんなキーワードで探すやら?)、光学設計は25年前と同じと言えど最新レンズのEF50mm F1.8 STMもデュープに使ってみたいなあと思いました。EF50mm F1.8 STMは最短撮影距離35cmということもあり、エクステンションチューブの長さがアバウトでもかなり融通が利きそうです。
ただしEFレンズの電磁絞りとSTMレンズ固有の問題があります。
- EFレンズは電磁絞りなのでエクステンションチューブに電子接点が必要。
- STMレンズはボディからの電源供給が無いとマニュアルフォーカスもできない。
純正のエクステンションチューブを使えば何も問題ありませんが、高い!25mmが14500円、これだけでは足りないので12mmも買うとなると+9500円。うーむ、実験にかけられる金額じゃないです。中古のマクロレンズが買えちゃう。
エクステンションチューブ使用時の撮影倍率はこちらのページで調べられます。ただし撮影距離/ワーキングディスタンスは掲載されていないので、実際に取り付けてみないことにはES-1で適正なサイズで撮影できるかは分かりません。
http://cweb.canon.jp/ef/accessary/detail/9199a001.html
EFレンズ用電子接点付きエクステンションチューブをアマゾンで調べて見つけたのがコチラ。
2620円(^_^ / 中国から送付ですが1週間ほどで届きました。うす〜〜〜い箱に入って凹みまくり。まあ、気にしません。安い上に送料無料ですからねえ。
本体はきれいな袋に入っています。一応説明書がついています。
36mm・21mm・13mmのセット。最大70mmになります。かなりの望遠レンズを付けても、ワーキングディスタンス(レンズ先端から被写体までの距離)が確保できるか怪しいほど接写できます。
とりあえず36mmを付けてEF50mm F1.8 STMで接写してみました。
もちろんノートリミングでここまで寄れます。レンズ本体も最短撮影距離にしています。レンズ先端は完全に被写体に接触しています。
最初はAFはもちろんMFもできない!F値が表示されず絞り制御もできない!という状態で「ハズレひいたか?!」と思いましたが、数回取り付けし直すと正常に動作しました。
とにかく安いんです。製造精度なんて期待できないので、もし入手したら付け外しを何回も試してみましょう。
最終的にはこんな構成です。
- マウントアダプターはFOTGAの安いヤツ。AFは使用せず絞りコントロールさえできれば良いので、これで十分です。
- 次にエクステンションチューブ。36mmだけを使いました。
- EF50mm F1.8 STMは最短撮影距離35cmに固定しました。
- 49-52mmステップアップリングを経由してES-1。
ペンタックスタクマー50mm F1.4の時の半分ぐらいに感じる軽さです。
昔のメタルのレンズが重いのと、999円のM42エクステンションチューブもメタル製で重いのが効いてますね。
さて、像面湾曲
実はタクマー50mm F1.4でデュープした時、中心部にピントを合わせるといくら絞り込んでも周辺部がボケてしまうのが気になっていました。また、四角いはずのスライドが樽形になってしまいます。
ふつうの標準レンズでほぼ等倍(0.8倍くらい)の超近接撮影となると、ふだんは見えない収差がハッキリ出てしまうのですね。
こちらはEF50mm F1.8 STMで撮影したもの。
なんか見たことがあるような顔が写っているのはスルーで(^_^;
周辺までクッキリ!おお、これならデュープの為にマクロレンズを手配しないで済みます。どちらも絞りはF8です。
結論
EF50mm F1.8 STMを持っていれば、超安価エクステンションチューブでスライドのデジタル化がバンバンできます!レンズは最短撮影距離で固定、ピントはES-1の筒を前後させて合わせます。
ここではα7+マウントアダプター+EFレンズという変則構成でしたが、
- α7+Eマウント50mm
- EOS Kiss+EF-S18-55mm
- フルサイズEOS+EF50mm
といった組み合わせもアリですね。
Eマウント用のエクステンションチューブを探してみたら、電子接点付きで安い物は10+16mm計26mmでした。
これだとマクロではない50mmレンズで等倍に近い撮影は難しいかな?資料が見つからないので試してみないと分かりません。私は純正Eマウントレンズを持っていないのでテストできません(^_^; 人柱募集!
この記事は2016/05/20に公開され、52 views読まれました。