RF24-240mm F4-6.3 IS USM最速レビュー。
2019年09月03日
2019年8月29日、キヤノンから発売されたフルサイズミラーレス対応高倍率ズームRF24-240mm F4-6.3 IS USMの最速レビューです。ちゃんと「実戦投入」してきました!
まずはスペックをおさらいです。
- レンズ構成 15群21枚
- 絞り羽根枚数 7枚(円形絞り)
- 最小絞り 36
- 最短撮影距離 0.5m(24mm時)
- 最大撮影倍率 0.26倍(240mm時)
- フィルター径 72mm
- 最大径×長さ 約φ80.4×122.5mm
- 質量 約750g
「RF24-105mm F4Lより重いなんて?!」と言われたりもしますが、こちらは10倍の便利ズームです。EF70-300mm等と併用することを考えれば大幅な軽量化です。しかもレンズ交換不要だし!
特に気になるポイントについて解説します。
描写
「並クラスの高倍率ズームだから」と思っていましたが、
- 解像感は抜群です。
- 色ノリはアッサリしています。
- ボケが秀逸です。穏やかになめらかで、特に二線ボケが見られません。ザワザワした感じがしないので、ポートレートにも使えると思います。
上野写真をピクセル等倍で切り出しました。
ただし、デジタル補正を前提としています。目立つポイントは周辺減光と歪曲です。
こちらは開放F4、RAWで撮影してLightroomでストレート現像しました。まるでフードがかぶったように四隅が真っ暗です。また大きく歪んでいます。
F8まで絞っても改善しません。
Lightroomのレンズ補正を使って現像したものがコチラ。
EVFではカメラ内で補正された状態で見えます。またJPEG撮影でもカメラ内補正された画像が得られます。
気持ちの良いことではありませんが、価格・サイズを考えると仕方の無い妥協でしょう。特に周辺減光を光学補正だけで解決しようとすると、ずっと巨大な物になってしまいますものね。また、補正された結果が十分に満足いくものであることも重要ポイントです。
RAWの色ノリは実にアッサリしているので、現像時には彩度を上げてやる方が気持ちが良いです。
最短撮影距離
広角端24mm時0.5mと、ガッカリするほど寄れません。
ところが望遠端240mm時の最大撮影倍率は0.26倍。簡易マクロ的に使えます。私見ですが、0.2倍を超えると「大きく撮れるレンズ!」という印象になります。この時の最短撮影距離は0.78mです。
繰り返しなりますが、ボケはなめらかで良いですね。
テーブルフォトには決定的に向きません。
24mmで撮ると、一番近寄ってもコレ。
大きく撮るには望遠にしないといけなくて、すると撮影距離が遠くなり、立たないと撮れません。
そもそもこんなデカいレンズ、食餌の時に持ち出すのはいかがなものか?と。
AF速度
ナノUSMのおかげだそうですが、高速です。なにより迷わないのが良いです。
ISO12800、F5.6、1/500秒と、かなり悪い条件ですが、なんの迷いも無くスッと合焦します。
手振れ補正
激しく踊るダンサーなのでシャッター速度は1/250秒以上が理想ですが、こちらは1/125秒。手はぶれていますが200mmくらいの画角でも手振れは(一目で分かるほどには)感じられません。
私は静物やマクロ撮影のように1/8秒のような低速シャッターを使いませんので「5段分」と言われる手振れ補正効果の真価は分かりませんが、たいへん安心感があります。
缶コーヒーを飲みながら片手撮りしても、このシャープさですもの。
操作感・カメラとのバランス
昔からフルサイズ用レンズは、ズームリングが手前・フォーカスリングが先端だつたのに・・・。
RF24-240mm F4-6.3 IS USMはフォーカスリング兼用のコントロールリングが手前にあります。微妙に違和感が・・・。
カメラとのバランスは、EOS Rの方が良いと感じます。
- EOS RとRP、どちらに付けてもレンズヘビーです。
- EOS Rの方が多少グリップが大きく、しっかり握れます。
- EOS Rのボタンカスタマイズで中央一点AFに瞬時に切り替えられる設定が、障害物の先を狙うことが多い望遠端では有効です。
ズームロックスイッチがありますが、ズームリングはほど良い重さで使う必要がありませんでした。
質感は、EF-Sのハイクラスレンズに近い印象です。EF-S15-85mmとかと近い感じ。
どんな人にお勧め?
私のようにライブ撮影する人!って、多数はではないですね(^_^;
もちろん運動会やイベントでの撮影に超・オススメです。
画質を求めるなら単焦点を使えば良いので、そこそこ満足のいく画質と超絶便利な24mm始まりの10倍ズームで楽をしましょう。その分、撮影に集中できます。
この記事は2019/09/03に公開され、310 views読まれました。