GoPro HERO8 BLACKレビュー。webカメラとして使う設定が実に分かりにくかったので整理します。
2021年09月08日
新型コロナ禍において、web会議、ライブ配信等々、webカメラが活躍する機会が実に増えましたね。ぽちろぐで一番使っているEOSはもともとwebカメラに対応していませんでしたが、USA版でwebカムユーティリティが出て以来、あれよあれよという間に「普通にwebカメラとして使える」時代がきてしまいました。
最新ミラーレスならwebカメラとして使えない物は無いでしょう。ニコンZ fcも(試してはいませんが)使えるとのことです。
そしてGoProもHERO8 BlackまたはHERO9 Blackはwebカメラとして使用できるようになりました。アクションカメラとして録画するだけでなく、超広角レンズを活かしてライブ配信にも使えるようになったわけです。
ここでは「ライブ配信用webカメラ」としての設定を中心に解説します。
配信用機材としてはMacBook Air(M1)とOBS Studioを使用しています。
ごちゃごちゃした説明があるけれど、必要なのは最新ファームウェアだけ。
GoPro HERO8 BLACKをwebカメラとして使うのに必要なのは「最新ファームウェアにする」ことだけです。
これが面倒くさい・・というか公式サイトの説明が分かりにくい!GoProは良い製品ですが、サイトは最低です。必要なリンクがあるべき場所に無い、日本語が怪しい、説明が回りくどい、ああ〜。
というわけで、整理します。
GoProコントロールアプリ「Quick」はスマホ用アプリのこと。
「カメラの更新には、GoPro アプリを使用する方法が最も早く、簡単です。」と書いてあります。①のリンク先はGoProアプリのダウンロードページです。そしてこれは「スマホ用アプリ」のことです。過去にはMac用のGoPro Quickもあったので混乱しましたが開発は終了している模様で、トップページからはダウンロードできません。
ところがこのスマホ用アプリでの更新が遅い!GoProカメラとスマホの連携ができていればほぼ自動でアップデートが開始されるのですが、遅いし途中で途切れたりするし。正直言ってお勧めしたくないです。
「手動での更新」がお勧め。
②をクリックすると認証画面になります。
必要な情報を入力すると下記ページに遷移します。PCまたはMacとマイクロSDカードを使うので面倒ですが、確実です。
見えない「14 桁のシリアル ナンバー」。
上記で最大の問題が「14桁のシリアルナンバー」です。とうてい「人間の目で読めるわけない!」という「バッテリー室の内側」に書いてあります。私はデジカメで撮影して拡大表示して読みました。
三脚取付用アクセサリー「GoPro用 トライポットアダプター」があると便利。
なぜか純正アクセサリーには無い「GP規格→三脚用1/4ネジ」アダプタ。クイックシューを1つ専用にしておくと便利です。
ケース1:USB Type-C接続。
UVCではない。
GoPro HERO8 BLACKはUVC(Usb Video Class)対応ではないため、USBケーブルで接続しただけではPCはカメラとして認識してくれません。PC・Mac側にソフトが必要です。
Macの場合、インストール後は再起動されます。
アプリの起動順序が大事。
- 画面右上にGoPro Webcamのアイコンが表示されていることを確認します。
- USB Type-CケーブルでGoPro HERO8 BLACKを接続して電源を入れ、アイコンに青い点が付くことを確認します。
- GoPro HERO8 BLACKのモニタには「USB接続中」と表示され、しばらくすると赤い「WEBCAM」という文字と画面が表示されます。
- OBS Studioを起動します。
- 「映像キャプチャデバイス」で「GoPro WEBCAM」を選択します。
必要に応じて「音声入力キャプチャ」も設定してください。
ケース2:ビデオコンバータ/スイッチャー経由HDMI接続。
GoPro HERO8 BLACKは「メディアモジュラー」が必須。
GoPro HERO7まではHDMI端子が本体に付いていましたが、GoPro HERO8からはメディアモジュラーが必要になりました。本体とはUSB Type-Cコネクタで接続します。立派なマイクとアクセサリーシューが付いています。
コンパクトさがスポイルされるのと、GP規格シューにマウントを接続するとバッテリーやメディアの交換ができなくなるのが玉に瑕です。この「玉に瑕」は、かなりのでっかいひび割れだと思うのですが、改善されないかなあ?
ここではHDMI端子のみ必要です。
ビデオコンバーター/ビデオスイッチャー。
USB Type-C接続ができますのでビデオコンバーターで接続する機会は少ないと思いますが、お勧めはこちらです。
複数台のカメラを使用する場合の定番はBlackMagic DesignのATEM Mini Proですね。価格改定で買いやすくなりました。
4台のHDMI入力を直感的に操作できるボタンで次々と切り替えられます。さらに4つの入力ソースと1つの出力をマルチビューで確認できるプレビュー出力HDMIポートがあります。Proではない無印バージョンより、間違いなく使いやすいです。
出力画面の調整。
接続が完了してからOBS Studioを立ち上げます(これ大事)。
I・O DATA HDMIキャプチャー GV-US2C/HDまたはBlackMagic Design ATEM Mini Proを「映像キャプチャデバイス」として選ぶと画面が表示されます。しかしバッテリー容量とか、いらない物が写っています。
これを消すには、GoPro HERO8の電源/メニューボタンを押します。
PC・Macの画面で確認しながら、電源/メニューボタンを数回押して右端の「目」のマークに合わせます。
ここでGoPro HERO8の録画開始ボタン/シャッターボタンを押すとバッテリー残量表示他が消えます。
以上で撮影準備は完了です。
弱点はバッテリー。
今回、ライブの録画配信のためにGoPro HERO8と他3台のカメラをBlackMagic Design ATEM Mini Proでコントロールして録画しました。
その際に困ったのが「接続順序」「アプリの起動順」と「バッテリー」でした。
GoPro HERO8をHDMI出力カメラとして使う場合、あっという間にバッテリーが無くなります。幸いUSB給電可能なので、できればACアダプタ、コンセントが確保できなければモバイルバッテリーを用意すると良いでしょう。
いや、モバイルバッテリー必須だな。
この記事は2021/09/08に公開され、344 views読まれました。