オールドレンズ再び。ニコンZ 5が母艦に最適な理由。
2024年03月22日
「オールドレンズならフルサイズミラーレスの王者、α7シリーズだろう!?」という声が聞こえてきますが。
オールドレンズに限らずマニュアルフォーカスレンズを快適に使うにはニコンZシリーズが最適!との結論に至りました。
ニコンZ 5のEVFが素晴らしい
コチラの記事で比較したとおり、ニコンZ 5は上位機ニコンZ 6II・ニコンZ 7IIと同じ0.8倍のEVFを装備しています。マニュアルフォーカスはEVFのファインダー倍率が高いほどやりやすいのです。
369万ドットと今となっては特別に高解像度とは言えませんが、EVF特有の粒状感が無く、歪みも見られない素晴らしいファインダーです。
ぽちろぐメイン機のEOS R6 Mark IIは同じ369万ドット。倍率は0.76倍と多少低めですが最低基準はクリアしています。大変見やすくオートフォーカスで使う分には全く不満がありません。しかしニコンZ 5のEVFは明らかに優れています。謂わば「出来の良い光学ファインダー(OVF)を覗いている」感じです。Z 5に比べるとR6 Mark IIのEVFはモニタ臭いですね。
α7IVは368万ドット・0.78倍とZ5とR6 Mark IIの中間ですが、これはアカン。モニタ臭く、歪みも大きく、チラチラ感が拭えません。α7シリーズに乗り換えられなかった大きな理由の一つでもあります。
話題をさらっているニコンZ fを覗いた時も思ったのですが、ニコンのEVFは本当に良くできています。昔は「ニコンのEVFは青っぽいな」ぐらいの印象しか無かったのですが、現在は素晴らしい。青っぽいという印象もありません。
マニュアルフォーカスでのピント合わせにはいくつかの方法があります。
- EVFでピントの山を掴む。一眼レフなら「マット面でピント合わせ」ですね。これができれば最高です!ニコンZ 5ならできます。
- 拡大表示機能を使って正確に合焦する。一眼レフなら中央のマイクロプリズムやスプリットイメージでピント合わせする方法と似ていますね。このやり方の操作性ではα7シリーズに一日の長があります。ボタンカスタマイズで個人ごとに使いやすいボタンに拡大表示をアサインできるし、シャッターボタン半押しで拡大表示解除ができるからです。
- ピーキング表示。EVFならではの機能ですが、正直言って嫌いです。フレーミングの邪魔ですし、存在意義自体を疑ってしまいます。いや、使う人は使うんだろうけどさ。
1.のおかげでZ 5に惚れました。
なぜZ 5か?
最初はZ 50と迷っていました。
オールドレンズというよりもマニュアルフォーカス撮影にのめりこみ、Z 50ならば25〜28mmくらいのレンズをつけてフルサイズ換算40mmくらいのお散歩カメラにできるなあ、と。
しかしZ 5ならば大好きなINDUSTAR 61L/Z-MC 50mm/F2.8を使えるな、と。
Z 6II・Z 7II・Z 8・Z 9はニコン初挑戦としては高すぎです。
価格差がほとんど無いんですよ、Z 50とZ 5は。今時10万円台で買えるフルサイズミラーレス現行機種って他にありましたっけ?かつ、中古市場も豊富です。ちょうど良い出物がマップカメラで10万円と少しで手に入りました。
もう一つ。
最近のニコンのファームウェアアップデートでZ 8に「シャッターボタン半押しで拡大表示解除設定」が追加されました。Z 5にはまだその機能はありませんが、近い内に対応してくれるのでは?という期待があります。プロセッサ能力に依存するような機能ではないので、やってくれると信じています。
あと。
評判の良いニッコールZレンズも使って見たかったのです。とりあえずZ40mm F2ね。F2.8よりもボケ量に期待できます。
ニコンZ 5の目立つ弱点
メチャクチャ良くできていて、EVFの仕様も上位機と同等で。それなのに極端に安いニコンZ 5。当然弱点があります。
- ベタ褒めしたEVFですが、暗所では極端にノイズが増えます。とてもマニュアルフォーカスできるような代物ではありません。オートフォーカスなら使えるかな?ぐらい。拡大表示してもピントの山など掴みようがありません。これほど極端に性能が低下するEVFは初めてです。暗所では使わないという対策しかないでしょう。
- 連射は4.5コマ/秒です。それでもキヤノン旧F-1+モータードライブMF(電池10本使用)の3.5コマ/秒より速いので文句なし。
- ボタンの操作感が少しチープ。全体の造りの良さに比べて、操作感が多少劣るかも。
キヤノンEOS R6 Mark IIと比べて
AFレンズZ40mm F2を付けて比べてみると、やはりAF性能はキヤノンが圧倒的です。
オートフォーカス前提で考えるなら、キヤノンにはまだまだ敵わないなあという印象。AF速度も、被写体の検出も。
しかしEVF周りは圧勝。ロック機構のついた視度調整ダイヤルも優れています。
どちらも使っていてそれぞれに快適です。
INDUSTAR 61L/Z-MC 50mm/F2.8試写
INDUSTAR 61L/Z-MC 50mm/F2.8を付けて撮ってみました。例によってマウントアダプターはK&F Conceptです。
オートホワイトバランスはよく効いています。
AEは少し明るめに出る傾向です。
すべて拡大表示は不使用で撮影しましたが、まるでピントを外しません。EOS R6 Mark IIでは拡大表示が前提だったので、とても快適に撮影できるようになりました。
続いてZ40mm F2を使用
↑このレゴ人形、もう一年以上もここに突き刺さっています。頑張るなあ!
Z40mm F2は発色が鮮やかですね。画角・明るさ・最短撮影距離・サイズともほぼ理想的な仕様で、写りも上々です。
K&F Conceptのマウントアダプター購入は公式サイトがお得です。
オールドレンズの宝庫:M42マウントレンズ用
https://www.kentfaith.co.jp/l_tbwbsem48i
古いマニュアルフォーカスのニッコールレンズ用
https://www.kentfaith.co.jp/l_pdez19plbz
憧れのライカMマウントレンズ用
https://www.kentfaith.co.jp/l_blyzegxmrh
作例追加
やっぱり女の子を撮ってみないといけませんね!
INDUSTAR 61L/Z-MC 50mm/F2.8使用。すべて拡大表示無しで、マット面(?)でピントを合わせています。80枚ほど撮って、女の子が動いた時以外はピント外れ無しでした。
犬にも合焦。
手振れ補正もありがたいですね。
この記事は2024/03/22に公開され2024/03/24に更新、256 views読まれました。