ニコンD850とZ 7の仕様表を比較してみました。
2018年08月26日
ニコン公式サイト商品紹介「主な仕様」をコピーして比較してみました。
- 内容はなるべく見やすいように端折っています。
- 一応「優れている」と思われる項目を黄色にしました。
- 「備考」は、あくまでも私の見解です。
Z 7 | D850 | 備考 | |
型式 | レンズ交換式デジタルカメラ | レンズ交換式一眼レフレックスタイプデジタルカメラ | |
レンズマウント | ニコン Z マウント | ニコンFマウント(AFカップリング、AF接点付) | |
有効画素数 | 4575万画素 | 4575万画素 | センサーの画素数は驚くほど同一ですが、Z7は像面位相差です。 |
撮像素子 | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー、ニコンFXフォーマット | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー、ニコンFXフォーマット | |
総画素数 | 4689万画素 | 4689万画素 | |
ダスト低減機能 | イメージセンサークリーニング、イメージダストオフデータ取得(Capture NX-Dが必要) | イメージセンサークリーニング、イメージダストオフデータ取得(Capture NX-Dが必要) | |
交換レンズ | Zマウント用NIKKORレンズ Fマウント用NIKKORレンズ(マウントアダプター使用時、一部機能制限あり) | Fマウント用NIKKORレンズ
| |
ボディ手ブレ補正 | イメージセンサーシフト方式5軸補正 | − | ボディ内手振れ補正はZ7のみです。 |
レンズ手ブレ補正 | レンズシフト方式(VRレンズ使用時) | レンズシフト方式(VRレンズ使用時) | |
記録画素数 | 撮像範囲[FX(36×24)]の場合: 撮像範囲[DX(24×16)]の場合: | 撮像範囲[FX(36×24)]の場合: 撮像範囲[1.2×(30×20)]の場合: 撮像範囲[DX(24×16)]の場合: | Z 7では1.2Xクロップが無くなりました。 |
画質モード | RAW 12ビット/14ビット(ロスレス圧縮、圧縮、非圧縮)、サイズL/M/S選択可能(サイズM/Sは12ビット、ロスレス圧縮に固定) TIFF(RGB) JPEG-Baseline準拠、圧縮率(約):FINE(1/4)、NORMAL(1/8)、BASIC(1/16)サイズ優先または画質優先選択可能 RAWとJPEGの同時記録可能 | RAW12ビット/14ビット(ロスレス圧縮、圧縮、非圧縮)、サイズL/M/S選択可能(サイズM/Sは12ビット、ロスレス圧縮に固定) TIFF(RGB) JPEG-Baseline準拠、圧縮率(約):FINE(1/4)、NORMAL(1/8)、BASIC(1/16)サイズ優先または画質優先選択可能 RAWとJPEGの同時記録可能 | 設定出来る画質モードは同一ですが、実際の画質がどうなるかは分かりません。 |
ピクチャーコントロールシステム | オート、スタンダード、ニュートラル、ビビッド、モノクローム、ポートレート、風景、フラット、Creative Picture Control(ドリーム、モーニング、ポップ、サンデー、ソンバー、ドラマ、サイレンス、ブリーチ、メランコリック、ピュア、デニム、トイ、セピア、ブルー、レッド、ピンク、チャコール、グラファイト、バイナリー、カーボン)、いずれも調整可能、カスタムピクチャーコントロール登録可能 | オート、スタンダード、ニュートラル、ビビッド、モノクローム、ポートレート、風景、フラット、いずれも調整可能、カスタムピクチャーコントロール登録可能 | Creative Picture Controlが新設されました。 |
記録媒体 | XQDカード | XQDカード、SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード(SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカードはUHS-II規格に対応) | D850はXQDとSDに対応しダブルスロットです。 |
ダブルスロット | − | メモリーカードの順次記録、同時記録、RAW+JPEG分割記録ならびにカード間コピー可能 | |
対応規格 | DCF 2.0、Exif 2.31、PictBridge | DCF2.0、Exif2.31、PictBridge | |
ファインダー | 0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット、明るさ調整可能(オート、マニュアル11段階)、カラーカスタマイズ可能 | アイレベル式ペンタプリズム使用一眼レフレックス式ファインダー | Z7のEVFの見映えが楽しみですね。 |
視野率 | 上下左右とも約100%(対実画面) |
| |
倍率 | 約0.8倍 | 約0.75倍 | 倍率は「高ければいい」というものでもないので、実際に見ないと分かりませんね。 |
アイポイント | 接眼レンズ面中央から21mm(-1.0m-1のとき) | 接眼レンズ面中央から17mm(-1.0m-1のとき) | アイポイントが伸びたのは素直に喜べます。眼鏡ユーザーは特にうれしいところです。 |
アイセンサー | ファインダー表示と画像モニター表示の自動切り換え | − | |
視度調節範囲 | -4〜+2m-1 | -3〜+1m-1 | 視度調整範囲が広がったのは、物理的な部分です。ペンタプリズムがなくなった分、調整範囲を大きくとれたのでしょうか。 |
シャッター | 電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッター | 電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター(静音撮影、静音連続撮影、ミラーアップ撮影時) | |
シャッタースピード | 1/8000〜30秒(1/3、1/2ステップに変更可能)、Bulb、Time、X200 | 1/8000〜30秒(1/3ステップ、1/2ステップ、1ステップに変更可能)、Bulb、Time、X250 | 微妙な差ですが、シャッタースピードを1段ごとに変えられるD850の勝ちです。 |
フラッシュ同調シャッタースピード | X=1/200秒、1/200秒以下の低速シャッタースピードで同調 オートFPハイスピードシンクロ可能 | X=1/250秒、1/250秒以下の低速シャッタースピードで同調 オートFPハイスピードシンクロ可能 | D850の方が高級なシャッターユニットを使っているのでしょうか。 |
レリーズモード | 1コマ撮影、低速連続撮影、高速連続撮影、高速連続撮影(拡張)、セルフタイマー撮影 | 1コマ撮影、低速連続撮影、高速連続撮影、静音撮影、静音連続撮影、セルフタイマー撮影、ミラーアップ撮影 | D850は項目数が多いですが、レフ機故です。 |
連続撮影速度 | 低速連続撮影:約1〜5コマ/秒 高速連続撮影:約5.5コマ/秒(14ビットRAW設定時:約5コマ/秒) 高速連続撮影(拡張):約9コマ/秒(14ビットRAW設定時:約8コマ/秒) | EN-EL15a使用時、マルチパワーバッテリーパック MB-D18(電源がEN-EL15aまたは単3形電池の場合)使用時、およびパワーコネクターとACアダプター使用時
マルチパワーバッテリーパック MB-D18(電源がEN-EL18bの場合)使用時
| バッテリーパックを使ってもZ7の勝ちです。 |
セルフタイマー | 作動時間:2、5、10、20秒、撮影コマ数:1〜9コマ、連続撮影間隔:0.5、1、2、3秒 | 作動時間:2、5、10、20秒、撮影コマ数:1〜9コマ、連続撮影間隔:0.5、1、2、3秒 | |
測光方式 | 撮像素子によるTTL測光方式 | 180Kピクセル(約180,000ピクセル)RGBセンサーによるTTL開放測光方式 | ミラーレスのメリットを感じる部分です。 |
測光モード | マルチパターン測光 中央部重点測光:φ12mm相当を測光(中央部重点度約75%)、画面全体の平均に変更可能 スポット測光:約φ4mm相当(全画面の約1.5%)を測光、フォーカスポイントに連動して測光位置可動 ハイライト重点測光 | マルチパターン測光 中央部重点測光 スポット測光 ハイライト重点測光:G、EまたはDタイプレンズ使用時のみ | ハイライト重点測光がZ7に追加されました。 |
測光範囲 | -3〜17 EV |
| あれ?Z7は高輝度側が弱いですね。 |
露出計連動 | − | CPU連動方式、AI方式併用 | マウントアダプターFTZ使用時はどうなるのでしょう。 |
露出モード/撮影モード | オート、P:プログラムオート(プログラムシフト可能)、S:シャッター優先オート、 A:絞り優先オート、M:マニュアル ユーザーセッティングU1〜U3に登録可能 | P:プログラムオート(プログラムシフト可能)、S:シャッター優先オート、A:絞り優先オート、M:マニュアル | 特段変化はありません。 |
露出補正 | P、S、A、M時に設定可能、範囲:±5段、補正ステップ:1/3、1/2ステップに変更可能 | 範囲:±5段、補正ステップ:1/3、1/2、1ステップに変更可能 | やはりここでもD850は1段が選べます。 |
オートブラケティング | AEブラケティング、フラッシュブラケティング、ホワイトバランスブラケティング、アクティブD-ライティングブラケティング | AEブラケティング、フラッシュブラケティング、ホワイトバランスブラケティング、アクティブD-ライティングブラケティング | |
AEロック | 輝度値ロック方式 | 輝度値ロック方式 | |
ISO感度 | ISO 64〜25600(1/3、1/2ステップ)、ISO 64に対し約0.3、0.5、0.7、1段(ISO 32相当)の減感、ISO 25600に対し約0.3、 0.5、 0.7、 1段、2段(ISO 102400相当)の増感、感度自動制御が可能 ・ISO感度は、推奨露光指数 | ISO 64〜25600(1/3、1/2、1ステップ)、ISO 64に対し約0.3、0.5、0.7、1段(ISO 32相当)の減感、ISO 25600に対し約0.3、0.5、0.7、1段、2段(ISO 102400相当)の増感、感度自動制御が可能 ・ISO感度は、推奨露光指数 | 驚くぐらい同一ですね。Z7はD850センサーのカスタマイズなのでしょうか。 |
アクティブD-ライティング | オート、より強め 、強め、標準、弱め、しない | オート、より強め 、強め、標準、弱め、しない | |
多重露出 | 加算、加算平均、比較明合成、比較暗合成 | − | |
その他の機能 | HDR(ハイダイナミックレンジ)、静止画フリッカー低減撮影 | − | |
オートフォーカス方式 | ハイブリッドAF(位相差AF/コントラストAF)、AF補助光付 | TTL位相差検出方式:フォーカスポイント153点(選択可能55点)クロスタイプセンサー99点(選択可能35点)F8対応15点(選択可能9点) マルチCAM20Kオートフォーカスセンサーモジュールで検出、AF微調節可能 | 機能としてはZ7の圧勝ですが、実使用時のAF速度等は分かりません。 |
検出範囲 | -1〜19 EV(ローライトAF時:-4〜19EV) ※ ISO 100、f/2.0レンズ使用時、常温20℃、静止画 AF-S時 | -4〜+20EV(ISO 100、常温(20℃)) | なんということか、D850圧勝です。 |
レンズサーボ | オートフォーカス:シングルAFサーボ(AF-S)またはコンティニュアスAFサーボ(AF-C)、常時AF(AF-F)(動画モードのみ)、予測駆動フォーカスあり マニュアルフォーカス(M):フォーカスエイド可能 | オートフォーカス:シングルAFサーボ(AF-S)またはコンティニュアスAFサーボ(AF-C)、被写体条件により自動的に予測駆動フォーカスに移行 マニュアルフォーカス(M):フォーカスエイド可能 | |
フォーカスポイント | 493点(静止画モード、撮像範囲FX、シングルポイントAF時) |
| そもそもAFエリアがまったく違います。Z7は像面AFなので精度が高く、広範囲です。 |
AFエリアモード | ピンポイントAF(静止画モードのみ)、シングルポイントAF、ダイナミックAF(静止画モードのみ)、ワイドエリアAF(S)、ワイドエリアAF(L)、オートエリアAF | シングルポイントAFモード、ダイナミックAFモード(9点、25点、72点、153点)、3D-トラッキング、グループエリアAFモード、オートエリアAFモード | 一番の差はAFエリアの広さです。Z7の圧勝です。 |
フォーカスロック | サブセレクターの中央押し、またはシングルAFサーボ(AF-S)時にシャッターボタン半押し | サブセレクターの中央押し、またはシングルAFサーボ(AF-S)時にシャッターボタン半押し | |
アクセサリーシュー | ホットシュー(ISO 518)装備:シンクロ接点、通信接点、セーフティーロック機構(ロック穴)付 | ホットシュー(ISO 518)装備:シンクロ接点、通信接点、セーフティーロック機構(ロック穴)付 | |
シンクロターミナル | − | シンクロターミナル(ISO 519)装備(外れ防止ネジ付) | シンクロターミナルが必要なのは、本当にプロだけになってしまいましたものね。 |
ホワイトバランス | オート(3種)、自然光オート、晴天、曇天、晴天日陰、電球、蛍光灯(7種)、フラッシュ、色温度設定(2500K〜10000K)、プリセットマニュアル(6件登録可)、色温度設定以外は微調整可能 | オート(3種)、自然光オート、電球、蛍光灯(7種)、晴天、フラッシュ、曇天、晴天日陰、プリセットマニュアル(6件登録可、ライブビュー時にスポットホワイトバランス取得可能)、色温度設定(2500K〜10000K)、いずれも微調整可能 | |
モニター | チルト式3.2型TFT液晶モニター(タッチパネル)、約210万ドット、視野角170°、視野率約100%、 明るさ調整可能(マニュアル11段階)、カラーカスタマイズ可能 | チルト式3.2型TFT液晶モニター(タッチパネル)、約236万ドット(XGA)、視野角170°、視野率約100%、明るさ調整可能 | |
再生機能 | 1コマ再生、サムネイル(4、9、72分割)、拡大再生、拡大再生中のトリミング、動画再生、スライドショー(静止画/動画選択再生可能)、ヒストグラム表示、ハイライト表示、撮影情報表示、位置情報表示、撮影画像の縦位置自動回転、レーティング | 1コマ再生、サムネイル(4、9、72分割)、拡大再生、拡大再生中のトリミング、動画再生、スライドショー(静止画/動画選択再生可能)、ヒストグラム表示、ハイライト表示、撮影情報表示、位置情報表示、撮影画像の縦位置自動回転、レーティング | |
USB | Type-C端子(SuperSpeed USB)(標準装備されたUSBポートへの接続を推奨) | SuperSpeed USB(USB 3.0 Micro-B端子)(標準装備されたUSBポートへの接続を推奨) | |
HDMI出力 | HDMI端子(Type C)装備 | HDMI端子(Type C)装備 | |
外部マイク入力 | ステレオミニジャック(φ3.5mm)、プラグインパワーマイク対応 | ステレオミニジャック(φ3.5mm)、プラグインパワーマイク対応 | |
ヘッドホン出力 | ステレオミニジャック(φ3.5mm) | ステレオミニジャック(φ3.5mm) | |
10ピンターミナル | − |
| |
アクセサリーターミナル | あり(別売リモートコードMC-DC2など使用可能) | − | |
使用電池 | Li-ionリチャージャブルバッテリーEN-EL15b、1個使用 ※ EN-EL15bの代わりにEN-EL15a/EN-EL15も使えます。ただし、EN-EL15bを使用したときよりも撮影可能コマ数(電池寿命)が減少する場合があります。本体充電ACアダプター(付属)を使用した充電はEN-EL15b使用時のみ可能。 | Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15a(1個使用) | バッテリー互換性を確保したのは英断ですね。 |
ACアダプター | ACアダプターEH-5c(販売終了)/EH-5b(パワーコネクターEP-5Bと組み合わせて使用)(別売) | ACアダプター EH-5c/EH-5b(パワーコネクター EP-5Bと組み合わせて使用)(別売) | |
本体充電ACアダプター | 本体充電ACアダプターEH-7P(付属) | − | |
バッテリーパック | − | マルチパワーバッテリーパック MB-D18(別売):Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL18b(別売)※またはEN-EL15a 1個使用。 単3形電池(アルカリ電池、ニッケル水素充電池、リチウム電池)8本使用 | Z7は開発中。 |
撮影可能コマ数 | ファインダーのみ使用時:約330コマ、画像モニターのみ使用時:約400コマ(CIPA規格準拠) | 約1840コマ(カメラ本体でLi-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15a使用時)CIPA規格準拠 | これがあるので、ミラーレスへの完全乗り換えはなかなか難しいです。 |
寸法(幅×高さ×奥行き) | 約134×100.5×67.5mm | 約146×124×78.5mm | |
質量 | 約675g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く)、約585g(本体のみ) | 約1005g(バッテリーおよびXQDカードを含む、ボディーキャップを除く)、約915g(本体のみ) | |
使用温度 | 0℃〜40℃ | 0℃〜40℃ | |
使用湿度 | 85%以下(結露しないこと) | 85%以下(結露しないこと) | |
付属品 | Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15b(端子カバー付)、本体充電ACアダプター EH-7P、バッテリーチャージャー MH-25a(電源プラグ(直付け型)付)、接眼目当て DK-29、HDMI/USBケーブルクリップ、ストラップAN-DC19、USBケーブルUC-E24、ボディーキャップ BF-N1、アクセサリーシューカバー BS-1 | Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15a、バッテリーチャージャー MH-25a、HDMI/USBケーブルクリップ、USB ケーブル UC-E22 、ストラップ AN-DC18、ボディーキャップ BF-1B、フッ素コート付きファインダーアイピース DK-17F | |
Wi-Fi | 準拠規格:IEEE802.11b/g/n/a/ac 認証方式:オープンシステム、WPA2-PSK | 準拠規格:IEEE 802.11b、IEEE 802.11g 認証方式:オープンシステム、WPA2-PSK | |
Bluetooth | Bluetooth標準規格 Ver.4.2 | Bluetooth標準規格 Ver.4.1 |
Z7の優位性は
- 大口径のZマウントを採用。
- 軽い・小さい。
- AFエリアが広い。センサー面測距なので、原理的に精度が高い。
ぐらいかしら?
カメラとしての完成度(レンズを含むシステムの充実度)は、まだまだD850の圧勝ですね。
ニコンとしては「ミラーレスで一気に攻勢に出る!」とは言わず「新時代の大口径Zマウントで、将来性のあるシステムを構築するぞ!」というところですかね。
この記事は2018/08/26に公開され、48 views読まれました。